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手作り味噌完成 [味噌作り]

昨年自然農塾の学びの中で
手作り味噌の実習研修がありました。

その時は麹をブレンドするまでの作業でしたので
自宅で頂いてきた味噌種を容器に移して熟成させてきました。

実習研修では米麹を使った白みそ作りでしたので、
帰宅後に復習を兼ねて自分の自然農畑で採れた大豆を使って
豆麹で作る赤みそにも挑戦してみました。

そして今年、いよいよ味噌が仕上がりましたのでご報告がてら
振り返ってみたいと思います。

まずは完成した味噌の写真から。

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赤みそと白みそです。
どうでしょう?

どちらもいい仕上がりです。
正直言って、こんなに上手くできるとは思ってもいませんでした。
簡単ではないけれど、やればできるんですね。
赤みそが2.4kg、白みそが3.3kgできました。

これだけあるとどれだけ持つんでしょう?
自分で味噌を買ったこともないし、使ったこともないのでわかりませんが、
しばらくは大丈夫そうですね。

ところで皆さんは赤みそ派、白みそ派のどちらですか?

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私は断然赤みそ派です。
と言うか赤みそでないと味噌じゃないというくらい赤みそ派です。
子供の頃から慣れ親しんできた味なんですね。
自宅に味噌樽があって毎朝、母が樽から味噌を出して
すり鉢で潰してから味噌汁に使っていました。
そんな様子をいつも見て育ちました。

だから味噌は赤みそしか知らなかったということなんですね。
つまり味噌というのは赤みそのことを言うというのだと。
そして少し大きくなってから京都に旅行した時に旅館で出された
朝食の味噌汁を飲んで、全く別物であることを知りました。
そう白みそとの初遭遇だったんです。
甘くて薄くて、味噌汁ではなくてお吸い物だと思いました。

そんな訳で、子供の頃から親しんできた赤みその味から逃れられません。

まあこれも好き嫌いですから、白みそをけなしているわけではありませんからね。
やっぱり子供の頃に親しんだ味は一生変わらないんだろうと思います。

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でも今回できた白みそを舐めてみると中々いい味をしています。
深みのあるコクはやっぱり赤みその方が勝っていますが、
どうしてどうしてまろやかさと香りの立つ風味もあって美味しいです。

手前味噌とはよく言ったもので
やっぱり自分で作ったものは美味しいんですね。

それではざっくりと味噌作りの行程を紹介しましょう。
紹介はやっぱり一から手掛けた赤みそということで。

まずはその時使った材料から

大豆 780g
豆麹 300g
米麹 150g
塩  280g
みりん 少々

赤みそなら豆麹だけの方がいいのですが
初めての赤みそ作りには米麹を入れた方が無難にできるとあったので
初心者の私はそれを信じてブレンドすることにしました。

大豆が780gと中途半端ですが
300g入りの豆麹を買ったので、それから逆算して大豆の量を決めました。

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地元岡崎の麹屋さんの麹です。
岡崎と言えば八丁味噌の産地ですから有名ですね。

まずは大豆を水に一晩浸して柔らかくしておきます。

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それを鍋でぐつぐつ煮ます。
指で簡単に押しつぶせるくらい柔らかくなれば大丈夫です。

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茹で上がりました。

それを鉢に移してすり潰します。
細かく潰すより少し豆の形が残るくらいの方が手作り味噌感が高まると思います。

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茹で上がった時もそうですが、大豆の香りが充満する部屋の中での
作業はたまらないですね。
美味しい味噌ができるに決まってるという感覚になります。

そして麹と塩をブレンドします。
味噌作りで一番肝心なのは塩加減。
何でもそうですが塩加減一つで味や出来栄えに大きく影響します。
塩が多すぎるとしょっぱい味噌になってしまうし、
少ないとうまく発酵しないこともあるし、カビが生えやすくなってしまいます。
塩梅よくやらなければいけないという言葉が物語っています。

で、この赤みそは見つけたレシピに沿って作業していますが
少し塩が多めということでした。
これも失敗しないための作戦とか。

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とりあえず手でかき混ぜるだけですが、豆麹は大きく塩は細かいので
混ぜた感じにはなりません。
これを潰した大豆に混ぜる時にそれぞれが均一に混ざるように
練り込んでいきます。

そうパンの生地を練り込むように丁寧に練り上げていきます。
パン生地はいつも練っているのでお手のものです。

そして練りあがったらその生地を手でちぎって
味噌を作る容器(樽やバケツなど)の底をめがけて投げつけます。
底の縁をめがけて投げ入れます。
それを何回か繰り返して底全体が埋まるようにしていきます。

投げるのは空気を抜くためなんです。
空気が混ざっているとカビの生える原因にもなります。
力強く丁寧に投げ入れながら、空気が入らないようにヘラで
押しつぶすようにしてならしていきます。

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こんな風になりました。

この上に表面が隠れるほどの塩を敷きます。
塩の蓋をするイメージでしょうか。

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ここまでくればもう終了間近。
後は空気が入らないようにラップをします。

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後で分かったことですが、このラップのかけ方によって
カビの状況が一変します。

つまり空気を完全に抜いてラップをすれば
表面にカビが生えることはありません。
ところが少しでも空気が入っているとそれなりにカビが発生します。
完全に空気を遮断していても樽の縁にはカビが発生します。
家庭環境では完全にカビを防ぐことは無理なようです。

でも味噌のカビは毒じゃないですからあまり心配することもないですね。

最後に蓋をして重りを乗せます。

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こうして蓋をして冷暗所で寝かせます。
冬に仕込んで春まではそのままでよく、5月頃になったら
中の様子を確認します。

多分カビが生えているはずです。
びっくりしないで、生えているカビを取り除いてから
攪拌します。
この時最初に空気が入らないように詰めたように
空気を抜くように押し付けていきます。
そして丁寧にラップを敷きます。
私は少しでもカビの発生を抑えるために
中の縁をホワイトリカーを使ってアルコール消毒しておきました。

この作業を5月以降完成するまで毎月やります。

蓋を開ける度に次第に熟成してくる様子が見てとれます。
嬉しくなっちゃいますよ。
毎月毎月愛おしさが増加していきます。

舐めてみると次第に味噌に熟成してくる様子も味わえます。
5月の時にはしょっぱさが残っていたものが、
8月にはコクやうま味が出てきました。
ついついもういいかと思ってしまうような味に感動します。

味噌は夏を越せば出来上がるようですので我慢ですね。

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こんな風に毎月仕上がり状況を確認しながらその日を待ちます。

そして10月、そろそろいいことにして
完成ということにしました。

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味噌はそのまま1年、2年と熟成させればまた違った深い味に変化していきます。
八丁味噌は何年も寝かして黒いような味噌に仕上げます。

味噌は生き物です。
生きているからうま味がでて美味しくなるんですね。
添加物を入れると食品の悲鳴が聞こえてきます。

カビの生えない味噌はどうして生えないのか考えてみるといいかもしれません。

母が樽から味噌を出している時、カビを取っていました。
そういうものなんですね。

自家製の味噌を作ってみて、いろんなことが見えてきました。
今は除菌除菌とまるで菌は悪魔のように取り扱われていますが、
菌が完全になくなると人間は生きていけません。
人間だけでなくあらゆる生物が死滅します。
菌と共に共生しているのが生物なんですね。
中には人を害する菌も存在するので、問題視されることもあるわけですが、
それもトータルでは絶妙のバランスの中で共に生かされています。

人間の浅はかな勝手な都合がいろんな問題を引き起こしていることも
知らなければなりません。

私が自然農をやるのも同じ観点からなんですね。
本来害虫も益虫もない、すべては自然のバランスの中で生かされている。
だから草も虫も敵としない。
自然がその場に適応した野菜を作り上げていく。
育たないものは無理に育てようとしなくてもいい。
人が自然の摂理を無視して自分の都合でものを作ろうとしたりすれば
必ずどこかで摩擦が発生する。

いかん、この場は味噌作りの話でした。

少し手間がかかりますが、自分で味噌を作ってみるのも面白いですよ。
できれば自家製大豆で作れば最高です。

今年は昨年以上に多くの大豆を育てていますので
2kgの大豆で味噌を仕込もうと思っています。
作るのはもちろん赤味噌です。

またまた楽しみが大きく膨らみつつあります。

こんなことを楽しめるのも自由人の特権かもしれません。


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