SSブログ

身近な野草が面白い [撮影]

野草の写真を始めて30年。
随分長いこと撮っているなあと思っても
飽きることは全くありません。

それどころか最近は見る目が少し変わってきたせいか
益々面白くなってきたというのが正直なところ。

撮影のために山に登ったり、長時間車を走らせてお目当ての花を見に行くことは
最高に楽しいし、今後もずっと続けていくことでしょう。

そんな私ですが、実は最もよく撮影していて面白いと思うのが
身近なところに咲く野草なんですね。
珍しいものは何もないし、どちらかと言えば草扱いされるものが多く、
見慣れたものばかりなんですが、その野草たちをいつもいつも見ていると、
彼女たち(敢えて彼女たちと呼ばせてもらいました)の最も輝く瞬間が
よ~く見えてくるようになります。

そうするとその輝きが、遠くに出かけて見るお目当ての花と比較しても
なんら劣ることもなく、むしろこちらの方が美しいと思えることが多くなります。

「野草はどんな時でも美しさがあって、それは命の輝きなんですよ」
といつも言っていますが、やはり旬の時期の輝きにはかないません。
その旬の時期に出会える可能性が高いのが身近な野草なんですね。
その気になればいつでも見に行けるわけですから。

野草の写真を志す者にとっていい写真とはどんなものでしょう?
人によって定義が違いますが、私はその野草の生きる環境と
生き生きとした表情が見える写真がいい写真ではないかなと思っています。

その観点からすると、いつでも見られる身近な野草だからこそ
生き生きとした場面を見られるチャンスが多いし、
野草の写真の練習にもなる格好の被写体なのではと思っています。

そもそも私が身近な野草を見直すきっかけになったのが、
植物写真家のいがりまさし氏の影響でした。
彼の「野の花の小径」という写真集を手にした時、
体の中を電気が走るような衝撃を受けました。
これは大げさではなく本当にそんな感覚だったことを鮮明に覚えています。

その写真集に収められていた花は身近な野草がほとんどでした。
しかも美しい、そして生き生きとしている。
それまで野草の写真は高原や山に咲く可憐な花ばかりに目が向き、
身近なところに咲いているものには全く関心がなかったのです。

目が覚めた!

野草の美しさは身近なところにもいっぱい転がっていることを知りました。
高原や山に咲く花と差別していた自分が恥ずかしくなりました。

そしてこれを機にいがり氏にコンタクトを取ることができ、
添削指導を2年間受講できる幸運に恵まれました。

それ以来、身近な野草にも目が行くようになって撮りだしてみると
面白いのなんのって、夢中で近所を徘徊しながら撮りまくったものです。
何よりも美しい。
そして生き生きとしている。
高原や山の花となんら変わりなく、
みんな同じ命のもとに生きていることを理解し、
ホトケノザもオオイヌノフグリも愛おしく見えるようになってきました。

ということで
いま近所の田んぼ道で見られる身近な野草を撮ってきましたので
ちょっとだけ紹介することにします。

IMG_0019.jpg

今が旬のマルバルコウ(オレンジ色)とアメリカアサガオ(青)が咲く道端です。
特に朝は朝露を纏って踊るように輝きます。

IMG_0016.jpg

そしてもう一枚。
色鮮やかで綺麗ですね。
近所だからいつでも見に行けます。
でもこんなに輝いてくれるのは2、3日だけなんですね。

IMG_0008.jpg

田んぼの畔にもマルバルコウが生えています。
黄色い花はヒレタゴボウ。
青いのはツユクサですね。
散策はいつも長靴です。
びっしり露がついていてもへっちゃらですから。

IMG_0045.jpg

ホシアサガオも草むらに咲いています。

DSC_5134.jpg

アメリカアサガオが道端に帯を作っています。

IMG_0022.jpg

目立たないけれどボントクタデもこの季節ならではの野草です。

IMG_0024.jpg

よく見たらヒメジソが咲いていました。
撮影していたら、
散歩のおばちゃんから、何撮ってるの?
と聞かれました。
説明すると、
ふ~んと言って行っちゃいました。

IMG_0031.jpg

稲穂の間から伸びていたチョウジタデの紅葉です。
秋は野草の紅葉も面白いですよ。

IMG_0070.jpg

カナムグラだって立派な野草です。
身近な野草だからこそ見えてくる姿です。

IMG_0067.jpg

アメリカセンダングサのまだ若い株。
でもなんかいい感じ。
メヒシバも応援してくれています。

IMG_0082.jpg

コセンダングサの方が花としてはインパクトがありますね。
背景の赤は彼岸花。

もっともっと紹介したいのですがまたの機会にします。
自宅から半径1㎞以内で撮影しました。
長靴を履いて麦わら帽子をかぶって首にタオルを巻き、
ぶらぶら歩きながら撮影している私の姿を想像してみてください。

これが楽しいんですよ。
だいたい1時間くらいの散策でしょうか。
その気になれば毎日でも散策できるのが身近な野草のいいところ。
写真の出来がよくなかったら、また明日ということもできます。

住んでいる環境によって身近な野草の種類は随分変わりますが、
自分の住む近所の野草を撮影してみるのも悪くないですよ。



ブログランキングに参加しています。
よろしかったらぽちっと。


自由人 ブログランキングへ


人気ブログランキングへ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。